WR250Rのフロントブレーキパッド交換は適切な工具と注意点さえ守れば比較的簡単なメンテナンスです。
ついでに、キャリパーの清掃もゆっくりできるので、お店に任すよりも自分が納得いくメンテナンスができるのが魅力。
今回も写真を撮りながらゆっくり作業しても1時間ほどでした。
できるだけ詳細に説明していきます。
目次
ブレーキ周りの交換時期
パーツ | 交換時期 |
---|---|
ブレーキパッド | 交換の必要がある場合 残り1mm |
ブレーキフルード | 2年ごとまたはブレーキを分解した場合 いずれか早い方 |
ピストンシール ダストシール | 初回5年目、以降4年おき |
ブレーキピストン キャリパーシリンダー | 錆、傷、摩耗のいずれかがある場合 |
サービスマニュアルには残り1mmって書いていますが、ブレーキパッドの種類や走る場所、走る距離によってあっという間に減る可能性があるのでもう少し早めの交換がオススメです。
交換するブレーキパッドは、デイトナの赤パッドです。
前回交換も赤パッドでした。
WR250Rのフロントブレーキパッド交換に必要なもの
フロントブレーキパッド
ブレーキパッド本体で2枚入っています。
定価は4,400円となりますが、ネットで購入するとかなり安い。
ブレーキグリス
ブレーキパッドは新品ですが、ブレーキローターは使い込んでいます。
そのためにどうしても当たりが悪くなります。
状態によっては鳴きが出てしまいます。
ブレーキパッドグリスを使用することで振動を吸収し異音の発生を抑える効果があります。
スプレータイプを使用することにより均一に塗布することも可能ですが、コスパが悪いのと、私には違いが分からなかったので安いグリスを使っています。
ブレーキクリーナー
キャリパーについた汚れはブレーキクリーナーを使用して清掃します。
こちらも安いもので十分です。
ペーパータオル
キャリパーの清掃で使用します。
とても便利で使用するシーンも多いので、まとめ買いがお得です。
工具
工具は10mmと12mmのメガネレンチもしくはソケットレンチを使用します。
規定トルクできちんとしめたい人は使用しましょう。
今回の作業では使用しませんでした。
ブレーキピストン戻し
パッドが減っていくと同時にピストンが出てきています。
新品パッドに交換してディスクに挟み込むためにはピストンを押し戻す必要があります。
私は指で戻らなかったことがなかったので使ったことがありませんが、こういうツールを使うことでアクシデントを予防することができます。
フロントブレーキパッドの交換作業
必要なものが揃ったらフロントブレーキパッドの交換作業を開始していきます。
この3本のネジしか外しません。
パッドピンをゆるめる
10mmのネジを緩めます。
3回転くらいして手で回るくらいが目安です。
キャリパーボルトを外す
12mmのネジを取り外します。
このネジを取り外すことでキャリパーが外れます。
ブレーキホースがあるので下に落ちるようなことはありません。
赤線で囲ったものが古いブレーキパッドです。
左が外側で、外側の方が減っています。
パッドピンを抜いてブレーキパッドを外す
パッドピンをはずしたら、ブレーキパッドを取り外すことができます。
上が外側のブレーキパッドで完全に溝がなくなっています。
下が内側(ピストン側)ですが、溝ももう消えかかってます。
左の赤い方が新品のブレーキパッドです。
比べてみると明らかに違いがわかります。
キャリパー清掃
ブレーキパッドを外したキャリパーです。
ピストンもめっちゃ汚れてる。
気になるのはピストンの間にある、何かの巣らしきもの!
ブレーキクリーナー、歯ブラシ、ペーパータオルを使ってガシガシ磨きます。
パッドピンもブレーキクリーナーとペーパータオルを使ってキレイにしておきます。
清掃が一通り終わったら、ピストンを押し戻します。
もしもピストンが戻らない時は?
ドライバーを使ってリザーバータンクの蓋を開けて圧を逃します。
グリスアップ
できるだけ均等に薄くぬります。
上の写真ではちょっと塗りすぎてます。
パッドピンもグリスアップします。
ブレーキパッド取り付け
まずは内側のブレーキパッドから取り付けていきます。
くぼみに合わせて取り付けます。
外側のブレーキパッドを取り付けます。
外側にも同じようにくぼみがあるので、くぼみに合わせて取り付けます。
パッドピンを差し込んでブレーキパッドを固定します。
手で回して動かなくなるまで入れていきます。
最後に工具でしめるのでここは手で回せる分で十分です。
フロントブレーキキャリパーを元の位置に取り付けていきます。
キャリパーの取り付け
パッドピンを差し込んだだけでは、まだブレーキパッドが動くので、キャリパーははめづらいです。
根気よく頑張りましょう。
ディスクローターが入る隙間さえ確保できていれば入るはずです。
工具を使ってしめていきます。
規定トルクは以下の通り。
キャリパーのボルト | 23Nm |
パッドピン | 17Nm |
まずは1番のパッドピンをしめます。
次に2番のキャリパーボルトを交互にしめていきます。
フロントブレーキのポンピング
この作業は重要です!!
交換作業が終わったら試乗が必要ですが、いきなり乗ったらまったくフロントブレーキは効きません。
ブレーキが交換前のタッチに戻るまでポンピングします。
まとめ
フロントブレーキパッド交換はWR250Rのメンテナンスは簡単な方です。
使用する工具も少ないので是非とも挑戦しみてほしいです。
林道を走っているとどんなトラブルが発生するか分かりません。
そのためにはフロントブレーキがどんな構造になっていてどんな部品が付いているのか知っておくことは大事なことだと思います。
いざ林道でフロントブレーキがトラブった時に外し方も分からないようでは対処のしようがない。
ブレーキパッドのメンテナンスで一番大事なのは残量の視認確認です。
デイトナ赤パッドはノーマルパッドより減りが早いのに、さらにオフを走行したら早くなります。